相続登記は自分でできる?司法書士に頼む場合との費用・手間の違いを札幌の司法書士が解説

相続登記は自分でできる?司法書士に頼む場合との費用・手間の違いを札幌の司法書士が解説

「相続登記が義務になったらしい。司法書士に頼むと10万円くらいかかるみたいだけど、自分でやれば安く済むのでは?」

義務化のニュースをきっかけに、こう考える方が増えています。結論から申し上げると、相続登記はご自身でも申請できますし、実際に自分で完了させる方も一定数いらっしゃいます。司法書士に依頼しなければならない決まりはありません。

この記事では、司法書士の立場から「自分でやる場合に本当にかかる費用と手間」「途中で挫折しやすいポイント」「自分でやってよいケースの見分け方」を、包み隠さずお伝えします。

目次

結論:自分でできるケースは、確かにあります

まず正直なところから。次の条件がすべて当てはまるなら、ご自身での申請は十分現実的です。

  • 相続人が少ない(配偶者と子ども1〜2人など)
  • 相続人同士の関係が良好で、話し合いがすぐまとまる
  • 不動産が自宅1か所だけ
  • 平日の日中に法務局や役所へ行く時間を作れる

逆に、このどれかが欠けると難易度が急上昇します。その理由は後ほど具体的に説明します。

自分でやる場合の費用:実費のみで済む

ご自身で申請する場合にかかるのは、次の実費だけです。

費用の項目 金額の目安
登録免許税 固定資産評価額の0.4%
戸籍謄本・除籍謄本など一式 5,000円〜1万円程度
住民票・印鑑証明書・評価証明書など 数百円×必要通数
登記事項証明書(完了後の確認用) 1通490円~600円

たとえば固定資産評価額1,000万円の実家なら、登録免許税は4万円。実費の合計は4万5,000円〜5万円程度です。

司法書士に依頼すると、ここに報酬(当事務所の場合、相続登記おまかせプランで10万円〜)が加わります。つまり差額の約10万円は、「戸籍収集・書類作成・法務局対応をすべて代行してもらう」ことへの対価です。この差額を「高い」と感じるか「安い」と感じるかは、次の章を読んでから判断していただくのがよいと思います。

多くの方が途中で挫折する、4つの難所

法務局の統計に「挫折率」は出てきませんが、当事務所には「自分でやろうとして途中で断念した」というご相談が実際に一定数あります。つまずくポイントは、ほぼ次の4つに集約されます。

難所1:出生から死亡までの戸籍集め

相続登記には、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍が必要です。転籍や改製(戸籍の作り直し)があるたびに戸籍は分かれているので、昭和の手書き戸籍を読み解きながら、1通ずつ遡って集めることになります。

2024年3月から「広域交付制度」が始まり、直系の相続人であれば最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できるようになりました。これは大きな進歩ですが、兄弟姉妹の相続では使えない窓口での本人請求に限られる(郵送・代理不可)という制約があります。

難所2:遺産分割協議書の不備

相続人全員で「誰が不動産を取得するか」を決めたら、遺産分割協議書を作成し、全員が実印を押します。ここでの典型的な失敗が、不動産の表示の書き間違いです。

不動産は住所(住居表示)ではなく、登記記録どおりの「所在・地番・家屋番号」で、一字一句正確に記載する必要があります。「札幌市◯区◯条◯丁目◯番◯号」という住所をそのまま書いてしまうと、法務局で通りません。書き直しになれば、相続人全員からもう一度実印をもらい直しです。相続人が遠方にいる場合、この往復だけで数週間が消えます。

難所3:数次相続・相続人が多いケース

「祖父名義のままの土地」のように相続が二重三重に重なっている場合や、相続人に兄弟姉妹・代襲相続人が含まれる場合は、収集すべき戸籍が一気に増え、法律関係の整理も複雑になります。このパターンはご自身での申請をおすすめしません。専門家でも慎重に進める領域です。

難所4:平日日中の法務局対応

申請書類に不備があると、法務局から補正(修正)の連絡が入ります。対応は平日の日中に限られるため、お仕事をされている方はそのたびに時間を作る必要があります。申請から完了までは通常1〜2週間ですが、補正が重なると1か月以上かかることもあります。

法務局の相談窓口で「できること」と「できないこと」

「法務局に相談すれば教えてもらえるのでは?」——半分正解で、半分誤解です。

法務局の「登記手続案内」は予約制で、1回20分程度。申請書の様式や必要書類の一般的な案内はしてもらえますが、次のことはしてもらえません

  • 戸籍を読み解いて相続人を確定すること
  • 遺産分割協議書など書類の作成
  • 提出前の書類チェック(「これで通ります」という保証)

つまり、「地図はもらえるが、運転は自分でする」のが法務局の相談窓口です。書類作成そのものを任せたい場合は、司法書士の領域になります。

自分でやるか、頼むか——判断チェックリスト

次の項目に1つでも当てはまるなら、専門家への依頼をおすすめします

  • 相続人が3人以上いる、または遠方に住んでいる相続人がいる
  • 兄弟姉妹・甥姪が相続人に含まれる
  • 亡くなった方の名義より前の相続が未処理(数次相続)
  • 不動産が複数ある、または共有持分がある
  • 平日の日中に役所や法務局へ行く時間が取れない
  • 相続した不動産を近く売却する予定がある(登記の正確性が特に重要になります)

逆に、どれにも当てはまらないなら、ご自身での申請に挑戦する価値はあります。その場合も、相続登記の義務化の期限(2027年3月31日)には注意して、余裕をもって着手してください。

まとめ:迷ったら「自分でできるか」の見極めだけでもご相談ください

  • 相続登記は自分でも申請でき、費用は実費のみ(評価額1,000万円なら5万円弱)
  • ただし戸籍収集・遺産分割協議書・数次相続・平日対応の4つが難所
  • 相続人が多い、関係が複雑、時間が取れない場合は専門家への依頼が確実

当事務所では、初回相談(60分・無料)で「このケースはご自身でできそうか、依頼した方がよいか」の見極めからお手伝いしています。無理に依頼をおすすめすることはありません。「ここだけ確認したい」というご質問も歓迎です。

ルフレ司法書士事務所(札幌市中央区・西18丁目駅から徒歩1分)では、戸籍の収集から登記申請まで一括でお任せいただけます。費用の総額は着手前に必ずお見積りしますので、お気軽にお問い合わせください。

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記事だけでは判断がつかない部分もあると思います。現在の状況を伺えば、必要な書類・手続きの流れ・費用の総額(登録免許税などの実費込み)をその場でお伝えします。
ご相談は無料です。ご自身で手続きを進めたい方の「ここだけ確認したい」というご質問も歓迎しております。
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