【2024年最新】会社設立の手順を分かりやすく解説!初心者でも簡単、最短1週間で設立する方法
会社設立を考えているけど、何から始めたらいいのか分からない方のために、この記事では最新の情報に基づき、会社設立の手順を分かりやすく解説します。複雑に思える手続きも、この記事を読めばスムーズに進めることができます。
具体的には、株式会社や合同会社といった会社の種類ごとの特徴や、定款作成、登記申請、設立後の手続きまで、必要な手続きをステップごとに丁寧に説明。さらに、設立に必要なもの、費用、そして最短1週間で設立するための方法も具体的に解説します。
また、会社設立を司法書士に依頼するメリット・デメリットも比較検討することで、ご自身に最適な方法を選択できるようサポートします。この記事を通して、会社設立に関する疑問を解消し、自信を持って起業への第一歩を踏み出しましょう。
会社設立のメリット・デメリット
会社を設立するかどうかは、将来の事業展開を大きく左右する重要な決断です。設立にはメリットだけでなくデメリットも存在するため、事前にしっかりと理解しておくことが重要です。それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、自身にとって最適な選択をしましょう。
メリット
会社設立には、個人事業主として活動するよりも多くのメリットがあります。主なメリットは以下の通りです。
メリット | 詳細 |
---|---|
社会的信用力の向上 | 個人事業主よりも会社組織の方が、取引先や金融機関からの信用度が高くなります。資金調達がしやすくなるだけでなく、大きな取引にも有利に働きます。 |
有限責任 | 株式会社や合同会社の場合、出資額が責任の限度となります。万が一事業が失敗した場合でも、私財をすべて失うリスクを回避できます。個人事業主は無限責任のため、この点は大きなメリットです。 |
節税効果 | 会社は様々な控除や税制優遇措置を受けることができます。適切な経費計上や税務戦略によって、個人事業主よりも節税効果を高めることが可能です。 |
人材確保の優位性 | 会社組織であることで、福利厚生の完備が可能となり、優秀な人材を確保しやすくなります。事業の拡大や発展には、優秀な人材の確保が不可欠です。 |
経営の永続性 | 会社は、代表者が変更になっても事業を継続できます。個人事業主の場合、事業主が引退したり、万が一のことがあった場合、事業継続が難しくなります。 |
ブランドイメージの向上 | 会社設立により、事業に一定の格式と信頼感を与えることができます。特に、BtoBビジネスにおいては、企業としてのブランドイメージが重要となるため、会社設立は大きなメリットとなります。 |
デメリット
会社設立にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。設立前にデメリットも理解し、総合的に判断することが重要です。
デメリット | 詳細 |
---|---|
設立費用とランニングコスト | 会社設立には、登録免許税や定款認証費用などの初期費用がかかります。また、設立後も法人税や住民税、社会保険料などのランニングコストが発生します。これらの費用を事前に見積もり、資金計画を立てる必要があります。 |
事務作業の増加 | 会社設立後は、決算書の作成や税務申告、社会保険手続きなど、様々な事務作業が発生します。これらの事務作業には専門的な知識が必要となる場合もあり、負担が増加する可能性があります。会計ソフトの導入や税理士への依頼などを検討することで、事務作業の負担を軽減できます。 |
社会的責任の発生 | 会社は、法令遵守やコンプライアンス、社会貢献など、様々な社会的責任を負います。これらの責任を果たすためには、適切な対応と管理体制が必要となります。 |
プライバシーの制限 | 会社情報は、登記簿謄本などを通じて公開されます。そのため、事業内容や役員情報など、一定の情報が公開されることを理解しておく必要があります。 |
会社設立の種類
会社設立には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解し、自身の事業に最適な形態を選択することが重要です。
ここでは、一般的に設立する方が多い、株式会社と合同会社について解説します。
株式会社
株式会社は、最も一般的な会社形態です。出資者は株主として有限責任を負い、出資額以上の責任を負うことはありません。株式を発行することで資金調達もしやすく、社会的信用も得やすいというメリットがあります。一方で、設立費用や運営コストが比較的高く、手続きも複雑です。
株式会社のメリット
- 資金調達しやすい
- 社会的信用が高い
- 株主は有限責任
株式会社のデメリット
- 設立費用や運営コストが高い
- 設立手続きが複雑
合同会社
合同会社は、比較的新しい会社形態で、設立費用や手続きが株式会社よりも簡素です。出資者は社員と呼ばれ、有限責任を負います。意思決定が迅速に行えるというメリットがありますが、株式会社に比べて資金調達は難しい場合もあります。近年、少人数で会社設立を考えている方に多く採用される傾向にあります。
合同会社のメリット
- 設立費用や運営コストが低い
- 設立手続きが簡単
- 意思決定が迅速
- 社員は有限責任
合同会社のデメリット
- 株式会社に比べて資金調達が難しい場合がある
- 社会的信用が株式会社に比べて低い場合がある
会社形態 | 責任 | 資金調達 | 設立費用・手続き | 意思決定 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|
株式会社 | 株主:有限責任 | 容易 | 高額・複雑 | 比較的遅い ※小規模の会社については、迅速に意思決定が可能 | 社会的信用が高い | 費用・手続きが複雑 |
合同会社 | 社員:有限責任 | やや難しい | 低額・簡単 | 迅速 | 設立が容易 | 資金調達が難しい場合がある |
それぞれの会社形態には、メリット・デメリットがあります。事業内容、規模、資金調達の方法、将来的な展望などを考慮し、最適な会社形態を選択しましょう。専門家(弁護士、税理士、司法書士)に相談することも有効です。
会社設立に必要なもの
会社設立には、定款の作成や登記申請など、様々な手続きが必要となります。それぞれの段階で必要となる書類や情報などを事前に準備することで、スムーズに手続きを進めることができます。ここでは、会社設立に必要なものを、設立形態ごとに分けて詳しく解説します。
株式会社の場合
種類 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
定款 | 会社の基本ルールを定めた書類。 | 公証役場で認証を受ける必要があります。電子定款にすることで印紙代4万円が不要になります。 |
発起人決定書 | 発起人が決めた事項を記載した書類。 | |
印鑑証明書(発起人全員) | 発起人それぞれの印鑑証明書。 3ヶ月以内のものを用意しましょう。 | |
資本金の払込証明書 | 資本金の払い込みを証明する書類。 | |
取締役就任承諾書 | 取締役の就任を承諾する旨を記載した書類。 | |
監査役就任承諾書(監査役設置会社の場合) | 監査役の就任を承諾する旨を記載した書類。監査役を設置する場合に必要です。 | |
登録免許税の納付 | 会社設立の際に必要な税金。印紙の他、 Pay-easy(ペイジー)での支払いも可能 です。 | 資本金の額に応じて金額が変わりますが、資本金が2,145万円以内の場合は、変わらず15万円です。 |
代表印(代表者印) | 必ず必要になるもは、代表印(代表者印)と呼ばれる会社の実印です。その他の銀行印、角印などは、必要に応じて作成します。 | 代表印は会社設立登記を提出する際に、一緒に印鑑届出書を法務局に提出し登録します。 |
合同会社の場合
種類 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
定款 | 会社の基本ルールを定めた書類。 | 株式会社と違い公証役場での認証は不要ですが、株式会社と同様に紙で定款を作成した場合は、印紙代4万円が必要になります。 |
社員決定書 | 社員が決めた事項を記載した書類。 | |
印鑑証明書(代表社員) | 代表社員の印鑑証明書。 3ヶ月以内のものを用意しましょう。 | |
出資の払込証明書 | 出資の払い込みを証明する書類。 | |
代表社員就任承諾書 | 代表社員の就任を承諾する旨を記載した書類。 | |
登録免許税の納付 | 会社設立の際に必要な税金。印紙の他、 Pay-easy(ペイジー)での支払いも可能 です。 | 資本金が約850万円までは、登録免許税は6万円ですが、それ以上になると、登録免許税も高くなります。 |
代表印(代表者印) | 必ず必要になるもは、代表印(代表者印)と呼ばれる会社の実印です。その他の銀行印、角印などは、必要に応じて作成します。 | 代表印は会社設立登記を提出する際に、一緒に印鑑届出書を法務局に提出し登録します。 |
これらの必要書類は、法務省のウェブサイトや専門家のアドバイスなどを参考に、漏れなく準備することが重要です。また、必要書類は法改正により変更される場合もあるので、最新の情報を確認するようにしましょう。
会社設立にかかる費用
会社設立には、いくつかの費用がかかります。大きく分けて、登録免許税、定款認証費用、そして定款作成費用です。これらの費用は、株式会社・合同会社といった会社形態や資本金の額、電子定款を利用するか否かによって異なります。司法書士に依頼する場合は、別途手数料が発生します。
登録免許税
登録免許税は、会社設立の際に国に納める税金です。資本金の額に応じて金額が決まります。株式会社の場合、最低15万円、合同会社の場合は6万円です。株式会社の場合、資本金が約2,145万円を超える場合(合同会社は約900万円を超える場合)は、資本金の0.7%が登録免許税となります。登録免許税は、会社設立において最も大きな費用となる場合が多いです。※特定創業支援事業の証明を受けた場合に、登録免許税が半額になる制度もあります。
定款認証費用
定款認証費用は、公証役場で定款を認証してもらう際にかかる費用です。資本金の額が100万円未満の場合3万円、資本金の額が100万円以上300万円未満の場合4万円、その他の場合5万円です。その他に、紙の定款で認証を受ける場合は、4万円の収入印紙が必要です。電子定款を利用する場合は、この費用は不要です。
電子定款にする場合
電子定款とは、電子署名を利用して作成する定款のことです。電子定款を利用することで、印紙代4万円が不要になります。また、収入印紙を購入する手間も省けます。電子定款を作成するには、電子証明書を取得する必要がありますが、発起人のマイナンバーカードによって電子証明をすることもできます。その場合、電子署名をするためのソフトとICカードリーダーを事前に準備する必要があります。
以下に、会社設立にかかる費用の内訳をまとめた表を示します。
費用項目 | 株式会社(紙の定款) | 株式会社(電子定款) | 合同会社(紙の定款) | 合同会社(電子定款) |
---|---|---|---|---|
登録免許税(最低額) | 150,000円 | 150,000円 | 60,000円 | 60,000円 |
定款認証費用(資本金100万円の場合) | 80,000円 | 40,000円 | 40,000円 | 0円 |
電子証明書費用 | – | 数千円 | – | 数千円 |
定款作成費用(専門家に依頼した場合) | 数万円~ | 数万円~ | 数万円~ | 数万円~ |
合計(最低額) | 23万円+α | 19万円+α | 10万円+α | 6万円+α |
上記の他に、法務局へ提出する書類の送料や交通費、司法書士に依頼する場合の手数料などが発生します。司法書士報酬の相場は、シンプルな設計の会社の場合で、5万円から10万円です。 司法書士事務所によって費用やサービス内容が異なるため、比較検討することをおすすめします。また、定款作成を司法書士に依頼する場合は、別途費用が発生します。これらの費用も考慮に入れて、予算を立てましょう。
会社設立の手順
会社設立の手準は、大きく分けて以下の3つのステップで行います。それぞれのステップで必要な書類や手続きを理解することで、スムーズに会社設立を進めることができます。
- 定款の作成
- 定款の認証
- 設立登記の申請
さらに、会社設立後には、税務署や都道府県税事務所、市町村役場などへの手続きが必要となります。これらの手続きも併せてご確認ください。
定款の作成
定款とは、会社の基本ルールを定めたもので、会社の憲法とも言えます。定款には、会社の目的や組織、運営方法など、重要な事項が記載されます。必ず記載しなければならない絶対的記載事項と、記載しなくても効力に影響がないが、記載することで効力が発生する相対的記載事項があります。 定款を作成する際には、専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。
以下に、株式会社の定款の絶対的記載事項をまとめました。※記載漏れの場合は、定款自体が無効になりますので、注意が必要です。
項目 | 内容 | 注意点 |
---|---|---|
目的(事業の目的) | 会社が行う事業の内容。具体的に記載する必要があります。 | 行う事業によっては、定款に記載されていないと、許認可を受けることができなかったり、融資を受けることができなくなることもありますので、将来の事業展開も視野に入れて記載することが重要です。 |
商号(会社名) | 会社の名称。自由に決められるが、同一商号の会社が本店の所在地に既に登記されている場合は使用できない。 | |
本店の所在地 | 会社の本店の所在地。※所在場所(具体的な住所)を定めることもできますが、最小行政区画である市区町村までを記載で問題ありません。(例)北海道札幌市、東京都世田谷区 | 定款では、最小行政区画である市区町村までを記載することをお勧めしてします。(同じ市区町村内の本店移転であれば定款変更の手続きが不要になるためです。) |
設立に際して出資される財産の価額又はその最低額(資本金) | 資本金を定めることが一般的です。株式会社は最低1円から定めることができますが、開業初年度の運転資金をベースに決めることをお勧めしています。 | |
発起人の氏名又は名称及び住所 | 発起人が法人でなければ、発起人の氏名及び住所を定款に記載します。 |
日本公証人連合会のホームページに定款の記載例が掲載されてますので、参考に作成すると良いかと思います。
定款の認証
作成した定款は、事前にメールやFAXで公証役場に送って内容に間違いがないか確認してもらいます。
確認後に公証役場の事務員さんから、手続きの説明があるかと思いますので、その通りの流れで進めることになりますが、紙で作成して、公証役場で認証を受ける場合は、認証日の日程の打ち合わせと、当日の持参物の案内があるかとおもいます。
電子定款を作成して、電子署名をした定款を登記オンライン申請システムに添付して送信する方法もあります。公証役場での認証もテレビ電話で行うこともできますので、実際に公証役場に行かなくても手続き可能です。この場合、必要な書類は当日までに公証役場に郵送で送ることになります。
設立登記の申請
定款の認証が完了したら、法務局へ設立登記の申請を行います。必要な書類を揃えて、法務局へ提出します。登記オンライン申請システムでオンライン申請も可能です。
申請後、早ければ数日、遅くても2週間以内に手続きが完了しますので、印鑑カード等の完了書面を受け取り、必要な枚数の会社の登記事項証明書と印鑑証明書を請求します。※こちらは別途申請が必要になります。
提出書類は会社の設計や、定款の記載内容によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。主な必要書類は以下の通りです。
- 登記申請書
- 定款
- 発起人決定書
- 就任承諾書
- 印鑑証明書
- 払い込み証明書
- 印鑑届出書と印鑑カード交付申請書
会社設立後の手続き
会社設立後も、様々な手続きが必要になります。主な手続きは以下の通りです。
機関 | 手続き内容 |
---|---|
金融機関 | 口座の開設 |
管轄の行政機関 | 許認可の申請 |
税務署 | 法人設立届出書、青色申告承認申請書などの提出 |
都道府県税事務所・市町村役場 | 法人設立届出書の提出 |
年金事務所 | 健康保険・厚生年金保険の加入手続き |
労働基準監督署 | 労災保険の加入手続き |
公共職業安定所(ハローワーク) | 雇用保険の加入手続き |
これらの手続きは期限が定められているものもあるので、忘れずに手続きを行いましょう。
会社設立を司法書士に依頼するメリット・デメリット
会社設立は自身で行うこともできますが、専門家である司法書士に依頼することで、時間と労力を節約し、手続きの正確性を高めることができます。しかし、依頼には費用が発生するため、メリットとデメリットを理解した上で判断することが重要です。自身での設立と代行業者への依頼、どちらが適切かは、あなたの状況や優先順位によって異なります。
メリット
会社設立を司法書士に依頼する主なメリットは以下の通りです。
メリット | 詳細 |
---|---|
時間と労力の節約 | 複雑な手続きや書類作成を司法書士に任せることで、貴重な時間と労力を節約できます。特に、本業が忙しい方や、手続きに不慣れな方にとっては大きなメリットです。 |
手続きの正確性向上 | 専門家である司法書士は、法令や手続きに精通しているため、ミスや漏れを防ぎ、正確な手続きを行うことができます。書類の不備による修正や再提出の手間を省き、スムーズな設立を実現できます。 |
専門家によるアドバイス | 会社設立に関する様々な疑問や悩みに対して、専門家から適切なアドバイスを受けることができます。最適な会社形態の選択や、事業計画の策定、資金調達など、幅広いサポートを受けることが可能です。 |
設立後のサポート | 会社設立後も、相談に乗ってくれる司法書士は多いと思います。必要に応じて、税務申告や会計処理、社会保険手続き、許認可などをサポートしてくれる他士業(税理士・社会保険労務士・行政書士)の紹介するなど、設立後の経営をスムーズに進める上で、心強い味方となります。 |
デメリット
会社設立を代行業者に依頼するデメリットは以下の通りです。
デメリット | 詳細 |
---|---|
費用の発生 | 司法書士に依頼するには、当然費用が発生します。費用の相場は、依頼する内容や司法書士によって異なりますが、5万円から10万円程度が一般的です。 |
司法書士を選ぶ難しさ | 多くの司法書士が存在するため、どの司法書士に依頼すれば良いか判断が難しい場合があります。クチコミや紹介、実績や評判、費用などを比較検討し、信頼できる司法書士を選ぶことが重要です。 |
コミュニケーションの必要性 | 司法書士に依頼する場合でも、必要な情報を提供したり、手続きの進捗状況を確認したりするためのコミュニケーションが必要です。スムーズな設立のためには、こまめな連絡を心がけることが大切です。 |
これらのメリット・デメリットを踏まえ、ご自身の状況や予算に合わせて、自身で設立するか、司法書士に依頼するかを判断しましょう。例えば、時間や労力を節約したい方、手続きに不安がある方、設立後のサポートを受けたい方などは、司法書士への依頼を検討すると良いでしょう。一方、費用を抑えたい方、手続きに自信がある方などは、自身で設立することも可能です。
信頼できる司法書士を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や費用を比較検討することが重要です。また、口コミや評判も参考にすると良いでしょう。無料相談サービスを提供している業者も多いので、積極的に活用し、疑問や不安を解消してから依頼することをおすすめします。
会社設立にかかる期間
会社設立にかかる期間は、手続きの方法や準備の進み具合によって大きく変動します。ご自身で手続きを行う場合と、司法書士に依頼する場合では、期間が異なります。また、定款認証の方法や、必要書類の不備の有無も期間に影響を与えます。
定款認証の方法による期間の違い
定款認証には、紙の定款を公証役場で認証してもらう方法と、電子定款を利用する方法があります。電子定款を利用すると、印紙税4万円が不要になるだけでなく、認証手続きにかかる時間も短縮できます。
認証方法 | 期間 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
紙の定款 | 1週間~2週間程度 | 一般的な方法で手続きが分かりやすい | 印紙税4万円が必要 公証役場への訪問が必要 |
電子定款 | 数日~1週間程度 | 印紙税4万円が不要 オンラインで手続き可能 | 電子証明書の取得が必要 |
専門家への依頼による期間の違い
会社設立の手続きを専門家に依頼する場合、登記申請を法務局に提出するまでにかかる期間は通常2週間~4週間程度です。専門家は手続きに精通しているため、迅速かつ正確に手続きを進めてくれます。また、必要書類の準備や法務局への提出なども代行してくれるため、自身で行う場合に比べて時間と手間を大幅に削減できます。
期間短縮のポイント
会社設立の期間を短縮するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 必要書類と資本金を事前に準備する:会社設立に必要な書類は多岐にわたります。事前に必要な書類をリストアップし、漏れなく準備することで、手続きの遅延を防ぐことができます。また、代表印の作成に時間がかかることがありますので、事前に作成しておくとスムーズです。
- 不備のない書類を作成する:申請書類に不備があると、補正や追加書類の提出が必要になり、手続きが遅延する原因となります。書類作成時には、記入漏れや誤りがないか、しっかりと確認しましょう。
- 専門家に相談する:会社設立の手続きに不安がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。専門家は手続きに関する知識や経験が豊富で、スムーズな設立をサポートしてくれます。
- 電子定款を利用する:前述の通り、電子定款を利用することで、印紙税の節約だけでなく、手続き期間の短縮にも繋がります。
スムーズな会社設立のために
会社設立は、新たな事業のスタート地点です。設立手続きに時間をかけすぎず、スムーズに事業を開始するためにも、事前の準備や専門家への相談を検討しましょう。書類が揃っていれば、最短で1週間程度で会社設立することも可能です。綿密な計画と迅速な行動が、成功への第一歩となります。
なお、法務局の混雑状況や、申請内容の複雑さなどによっても、手続き期間は変動する可能性があります。余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることをおすすめします。例えば、株式会社設立の場合、定款作成、定款認証、設立登記申請という大きなステップがあり、それぞれのステップで必要な時間を見積もっておくことが重要です。合同会社の場合も同様です。登記完了までの期間を正確に把握するためには、事前に法務局に確認したり、専門家に相談したりするのも良いでしょう。
最短1週間で会社設立をする方法
会社設立を最短1週間で達成するためには、綿密な準備と迅速な手続きが不可欠です。必要な書類を事前に準備し、手続きの遅延を最小限に抑えることで、目標の達成が可能になります。以下に、最短での会社設立を実現するための具体的な方法をステップごとに解説します。
事前の準備を徹底する
会社設立における時間の大部分は、書類の準備と確認に費やされます。必要な書類を事前に把握し、漏れなく準備することで、大幅な時間短縮につながります。
定款の準備
定款は、会社の規則を定める重要な書類です。事前に内容を確定し、電子定款とすることで、印紙代4万円の節約と、公証役場への訪問時間を削減できます。
必要書類の収集
発起人の印鑑証明書、住民票など、事前に必要な書類をリストアップし、早めに取得しておきましょう。取得に時間がかかる書類もあるため、余裕を持った準備が重要です。
電子定款の利用
紙の定款ではなく、電子定款を利用することで、公証役場への出向が不要となり、時間と費用の節約になります。電子署名を取得し、電子定款を作成しましょう。
専門家への相談
会社設立の手続きに不慣れな場合は、司法書士に相談することを検討しましょう。専門家のサポートを受けることで、手続きのミスや遅延を防ぎ、スムーズな設立を実現できます。費用はかかりますが、時間節約効果は大きいです。
設立登記申請の迅速化
法務局への設立登記申請は、オンライン申請システムを利用することで、郵送よりも迅速に手続きを進めることができます。オンライン申請を活用し、手続きの効率化を図りましょう。
会社設立後の手続きの同時進行
会社設立後には、税務署、都道府県税事務所、市町村役場、社会保険事務所、労働基準監督署、公共職業安定所(ハローワーク)などへの手続きが必要になります。これらの手続きを事前に準備し、設立登記と並行して進めることで、全体の時間を短縮できます。
スケジュール管理の徹底
会社設立までのスケジュールを明確に立て、各手続きの期限を管理することで、遅延を防ぎ、最短での設立を実現できます。以下の表を参考に、スケジュールを立ててみましょう。
手続き | 所要日数 | 備考 |
---|---|---|
定款作成 | 1~2日 | 日本公証人連合会の雛形を基に作成するとスムーズです。 |
資本金の払い込み | 即日~ | 定款作成後に資本金を発起人の口座に払い込み、払い込み証明書を作成します。 |
代表印の作成 | 即日~7日 | 商号が決まったら早めに作成しましょう。 |
電子署名取得 | 即日~ | マイナンバーカードに電子証明書が付与されていなかったり、期限が切れている場合は手続きが必要になりますので、事前に確認しましょう。 |
必要書類収集 | 即日~ | 印鑑証明書等を区役所で取得する。 |
設立登記申請 | 3~14日 | オンライン申請で迅速化。 |
会社設立後の手続き | 2~3日 | 事前に準備し同時進行。 |
上記はあくまで目安であり、個々の状況によって異なります。余裕を持ったスケジュールを立て、予期せぬ事態にも対応できるようにしましょう。これらのステップを踏むことで、最短1週間での会社設立を実現できる可能性が高まります。ただし、手続きの進捗状況や関係機関の混雑状況によっては、1週間以上かかる場合もありますので、注意が必要です。
よくある質問(FAQ)
会社設立に関するよくある質問をまとめました。
会社設立の種類について
株式会社と合同会社の違いは何ですか?
株式会社と合同会社は、どちらも法人格を持つ会社形態ですが、いくつかの違いがあります。主な違いは、以下の通りです。
項目 | 株式会社 | 合同会社 |
---|---|---|
設立費用 | 登録免許税が最低15万円かかる | 登録免許税が6万円で済む |
組織形態 | 株主総会、取締役会など、複雑な組織構造が必要 | 社員全員が経営に参画できる、シンプルな組織構造 |
資金調達 | 株式発行による資金調達が容易 | 株式発行はできないため、資金調達の選択肢が限られている |
社会的信用 | 歴史が長く、社会的信用が高い | 比較的新しい会社形態のため、社会的信用は株式会社に劣る場合がある |
事業規模や資金調達の予定、経営方針などを考慮して、最適な会社形態を選択しましょう。
その他の会社形態(合名会社・合資会社)について教えてください。
合名会社と合資会社は、株式会社や合同会社に比べて設立数が少ない会社形態です。合名会社は、社員全員が無限責任を負う会社形態であり、合資会社は、無限責任社員と有限責任社員が存在する会社形態です。これらの会社形態は、特定の業種や家族経営などで利用されることがあります。
会社設立の手続きについて
会社設立に必要な書類は何ですか?
会社設立に必要な書類は、定款、設立登記申請書、印鑑証明書、住民票などです。詳しくはこちらをご覧ください。
会社設立にかかる期間はどれくらいですか?
会社設立にかかる期間は、通常2週間~1ヶ月程度です。必要な書類を迅速に準備し、手続きをスムーズに進めることで、最短1週間での設立も可能です。
会社設立はどこで手続きをするのですか?
会社設立の手続きは、法務局で行います。オンラインでの申請も可能です。
会社設立の費用について
会社設立にかかる費用はどれくらいですか?
株式会社の設立にかかる費用は、登録免許税、定款認証費用、印鑑証明書代、交通費など、合計で20万円~が目安です。電子定款を利用することで、印紙税4万円を節約できます。詳しくはこちらをご覧ください。
費用を抑える方法はありますか?
費用を抑えるためには、電子定款を利用したり、定款作成を自分で行ったり、法務局への申請を自分で行うなどの方法があります。ただし、手続きに不備があると修正に時間がかかり、結果的に費用がかさむ可能性があるので注意が必要です。
司法書士について
司法書士に依頼するメリットは何ですか?
司法書士に依頼するメリットは、専門知識を持ったスタッフが手続きを代行してくれるため、時間と手間を省くことができる点です。また、手続きのミスや漏れを防ぐことができ、安心して会社設立を進めることができます。
司法書士の選び方を教えてください。
司法書士を選ぶ際には、費用、実績、サービス内容、対応などを比較検討することが重要です。
その他
会社設立後に必要な手続きはありますか?
会社設立後には、税務署、都道府県税事務所、市町村役場、社会保険事務所、労働基準監督署、公共職業安定所(ハローワーク)などへの届出が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
個人事業主との違いは何ですか?
個人事業主は、事業主と事業体が同一であるのに対し、会社は、事業主と事業体が別個の存在です。会社を設立することで、社会的信用力が高まり、資金調達が容易になるなどのメリットがあります。一方で、税務や会計処理が複雑になり、一度設立すると簡単に会社を廃業することができない等のデメリットもあります。
資本金はいくらに設定すれば良いですか?
資本金の額は、事業内容や規模によって異なります。1円から会社設立は可能ですが、事業内容によっては、一定額以上の資本金が必要となる許認可もあります。また、資本金は会社の信用力にも影響するため、適切な金額を設定することが重要です。当事務所では開業初年度1年分の運転資金をベースに設定することをお勧めしています。
まとめ
この記事では、会社設立の手順を分かりやすく解説しました。会社設立には、株式会社、合同会社、合名会社、合資会社などの種類があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。設立に必要なものや費用、具体的な手順などを理解することで、スムーズに会社設立を進めることができます。
会社設立の手順は、定款の作成、定款の認証、設立登記の申請、そして設立後の各種手続きと多岐にわたります。定款作成では、事業目的や資本金、本店所在地などを決定する必要があります。また、電子定款を利用することで、印紙代を節約できます。
会社設立にかかる期間は、通常2~4週間程度ですが、事前の準備を徹底し、手続きを効率的に進めることで最短1週間での設立も可能です。ただし、不慣れな場合は司法書士に依頼することも検討しましょう。司法書士に依頼するメリットとしては、手続きの簡素化や時間短縮が挙げられますが、費用が発生するというデメリットも存在します。それぞれの状況に合わせて最適な方法を選択することが重要です。
ルフレ司法書士事務所では、設立登記をはじめ、役員変更など、会社の登記に関する様々な業務を扱っております。司法書士が、迅速丁寧にお客様の状況に合わせた最適なサポートを提供いたします。
会社の手続きでお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。